内容紹介 |
法管理官ルパート・ヴェナブルズは、内心うめき声をあげた。旧ユーゴと北アイルランドの平和に奔走して帰ったばかりだというのに、今度は担当世界のひとつコリフォニック帝国の非公開の法廷への立ち会いだ。いやなことは重なるもので、家に戻ったとたん、マジドの師スタンが死にかけているという知らせが…。てんやわんやのコリフォニック帝国と、地球での新人マジド選び、ふたつの世界での難題を同時に抱え込んだルパートの運命やいかに? 新人マジド選びは難航をきわめた。候補者を一カ所に集めたのはいいが、そこはなんとファンタジーの大会のまっただなか。おまけに候補者たちはみな、ひと癖もふた癖もある人物ばかりだ。一方、コリフォニック帝国の皇位継承者探しも一筋縄ではいかない。やっと居場所を突き止めたと思いきや、とたんに邪魔がはいる始末。幽霊となったスタンの助けを借りて奮闘するルパート。鍵をにぎるのはマジドの極秘事項のひとつ“バビロン”。
英国の童謡「バビロンまでは何マイル」の唄にのせて贈る、にぎやかなファンタジー。『花の魔法、白のドラゴン』(徳間書店刊)前日譚。 |